三月も、まだ静かなままで

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三月になった。

カレンダーの数字だけが変わって、空気はまだ冷たい。春という言葉が近づいているのに、朝の空は静かなままだ。

動き出す気配の中で

三月は、どこか落ち着かない月だと思っている。

年度の終わり、新しい始まり、移動や変化。周囲が少しずつ動き出しているのを感じる。

でも、私はまだ静かなままでいる。

急がなくてもいい朝

朝の光は、二月よりも少しだけ明るい。

けれど、それが何かを促してくるわけではない。ただ、昨日よりほんの少し伸びただけの光が、通路を照らしている。

急がなくてもいい、と言われている気がする。

まだ始めないまま

一月に「まだ始めていないこと」を書いた。

三月になっても、状況はあまり変わっていない。何かが大きく動いたわけでもないし、決意を固めたわけでもない。

それでも、少しも焦っていない自分がいる。

会えていない時間も続いている

好きな人には、まだ会っていない。

二月をそのまま引き継いだような時間が、三月にも流れている。

会えないことを埋めようとはしていない。ただ、そのままにしている。

静けさは、なくならない

人の動きが増えても、静けさが消えるわけではない。

自分の中にある静かな場所は、周囲とは別の速度で保たれている。

その場所に戻れることを、私はもう知っている。

変わらない朝の動作

鍵を閉め、通路を歩き、エレベーターを待つ。

三月になっても、その順番は変わらない。変わらないことが、今は少し安心になる。

季節だけが、ゆっくり先へ進んでいる。

静かなままで、進んでいる

静かでいることは、止まっていることではない。

動き出していないようで、ちゃんと日々は重なっている。光も、空気も、少しずつ変わっている。

私はまだ静かなままで、その変化の中に立っている。

三月の入り口で

三月は、始まりの月と言われることが多い。

でも、今はまだ始めなくていい。動き出す準備が整うまで、この静けさの中にいていい。

三月も、まだ静かなままで。それが、今の私にはちょうどいい。

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