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二月の終わりは、少しだけ光が変わる。
まだ寒さは残っているのに、朝の明るさがどこかやわらかい。冬の硬さが、ほんの少しだけ緩んでいるのが分かる。
長いようで、短い二月
二月は、あっという間に過ぎていく。
何かを大きく始めたわけでもなく、どこかへ遠くに行ったわけでもない。それでも、確実に日々は積み重なっていた。
短い月は、振り返る前に終わってしまう。
光だけが、先に進んでいる
朝、通路に差し込む光の角度が少し変わった。
一月よりも高く、少し長く伸びる。空の色も、どこか透明感を帯びている。
季節は、私より先に進んでいるようだ。
会えなかった、という事実
今月は、好きな人に一度も会わなかった。
会えなかった、というより、会わなかったのかもしれない。予定が合わなかっただけ、と言えばそれまでだ。
特別な理由はない。ただ、二月はそのまま過ぎた。
寂しさは、大きくはない
会えなかったことを、強く寂しいとは思っていない。
でも、ふとした瞬間に、その不在を思い出す。光を見たときや、帰り道を歩いているとき。
あ、今月は会っていないな、と静かに気づく。

会えない時間も、続きの中にある
続いている関係は、会っている時間だけでできているわけではない。
会えない時間も、ちゃんと含まれている。何も起きていないようで、何かが静かに保たれている。
二月の光のように、はっきりとは見えなくても、確かにそこにある。
冬の終わりは、曖昧だ
冬が終わる瞬間は、分かりにくい。
ある日突然、春になるわけではない。寒さとやわらかさが混ざり合った日々が、しばらく続く。
今はその途中にいる。
焦らなくていい距離
会えなかったからといって、急ぐ必要はない。
何かを確かめるために動くことも、言葉を探すことも、今はしなくていい。
光が少しずつ変わるように、時間も自然に進んでいく。
二月の終わりの静けさ
二月の終わりは、派手ではない。
一区切りのようでいて、特別な終わり方はしない。ただ、月がひとつ終わるだけ。
その静けさが、今の気持ちとよく似ている。
光のほうを向いて歩く
朝の光が少しだけ長くなった通路を歩く。
会えなかった二月も、そのまま背中側に置いていく。なくなるわけではない。ただ、今は前を向く。
冬の終わりの光の中で、私はいつも通り歩いている。
二月は、こうして静かに終わる。

